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ブロックチェーンをデジタルIDシステムに応用(評価と本人確認)

 シェアリングエコノミーは、信頼性の担保が必要不可欠です。なぜなら、個人間の信頼がないと、取引が成り立たないからです。だから、プラットフォーマーは、本人証明を求めるのです。しかし、シェアリングエコノミーが普及してくるとどうなるでしょうか?

 

 サービス提供者、サービス利用者は、サービスごとに、プラットフォーマーに対して、公的証明書を見せたり、パスワードを保管しなければなりません。つまり、利用するプラットフォームの数だけ管理するIDが増えてしまうのです。

 

 また、プラットフォーマーは、信頼性の担保のために必要以上に個人情報を受けとります。多くの個人情報を各社ごとに強固に保管するのはプラットフォーマーも大変ですし、サービス提供者、利用者のリスクもそれだけ上がってしまいます。

 

 このようにシェアリングエコノミーに必要不可欠な信頼性の担保には、本人証明の効率性の問題と、セキュリティの問題の2つがあるのです。

 

 そのような問題を解決できるのが、ブロックチェーンです。具体的には、ブロックチェーン技術を用いたデジタルIDシステムを、シェアリングエコノミーサービス各社に横断的に提供すれば良いのです。

 

 このようなシステムを構築すれば、はじめに本人証明を済ませればどこのプラットフォームでもすぐにサービスを利用できるようになりますし、管理するIDが少なくて済みます。また各社では本人証明が済んでいるため、必要最低限の個人情報を保持するだけで良く、仮に流出したとしてもその影響を限定的にできるのです。さらに、プラットフォーマー同士が、評判情報の共有を行うことで、優良な利用者と悪質な利用者の区別が容易になります。

ブロックチェーンを分散型プラットフォームに応用(スマートコントラクト)

 現在のシェアリングエコノミーは、プラットフォーマーが批判の対象となることがあります。それは、営利企業が取引を媒介している点で真のシェアリングエコノミーではなく、プラットフォーマーがサービス提供者、利用者から搾取しているのではないか、という点からです。

 

 もしプラットフォーマーを、情報をブロックチェーンで管理しスマートコントラクトで契約を実行するDApp(分散型アプリケーション)で代替できれば、サービス提供者はより多くの収入を得ることができ、サービス消費者は、より安くサービスを利用できます。保険もDAppで実現可能です。

 

 しかしながら、いくつか問題点も指摘されています。それは、シェアリングエコノミーを成り立たせるためには、ゲストとホストを集めてくる必要があること、また、サービスの品質を仲介者なしにどう担保するかということです。つまり、完全にDAOにするには、ゲストとホストが自然と集まり、評価のみで信頼が担保できる仕組みを作り上げなければならないのです。ゲストとホストが自然と集まるためには、広告を打ったり、シェアリングエコノミーの認知を高めたりすること、自動的にゲストとホストを集める仕組みが必要です。評価のみで信頼を担保するには、評価を管理するシステム、つまりブロックチェーン自体への信頼が必要です。

真の個人間取引はロマンがあるけど・・・

 プラットフォーマーが入ることで、その分、サービス単価が上がり、サービス提供者の収入が減っていることは事実です。しかし、プラットフォーマーの手数料よりDAppのコストが高い限りはプラットフォーマーは存在し続けると思われます。筆者は、仲介者のいない真の個人間取引に魅力を感じる一方で、究極的に仲介者をなくしたシステムを作り上げるのは難しいなあと感じます。

参考

シェアリングエコノミービジネスについて – 経済産業省

総務省|平成27年版 情報通信白書|シェアリング・エコノミーとは

ビジネス・レーバー・トレンド2017年12月号 「諸外国におけるシェアリングエコノミー」 「各国レポート」|労働政策研修・研究機構(JILPT)

シェアリングエコノミーをめぐる論点 – 国立国会図書館

そこが聞きたい:シェアリングエコノミー 早稲田大ビジネススクール教授・根来龍之氏

CtoC (個人間取引)とは何か? 基本のビジネスモデルから市場規模まで

ドン・タプスコット、アレックスタプスコット『ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか 』

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